FileMakerのアップデートの方法論
FileMakerデータベースソリューションの構造は独特で、データとプログラミングのロジックがすべて単一のファイルに格納されています。そのため、データとプログラムを分離してプログラミングのロジックにだけ変更を加えることは、可能ですが簡単ではありません。何らかの分類モデルを使用しているソリューションでも、データファイルに対してプログラミングを変更するには時間がかかります。方法は2つあります。稼働中のソリューションを変更する方法と、ソリューションの開発バージョンにデータをインポートする方法です。
稼働中のソリューションを変更することは可能で、ダウンタイムを最小限にとどめることが簡単にできます。しかし、常にリスクが伴います。ソリューションの記録をとっておくことのできるベースエレメンツのような製品を使ったとしても、変更を厳密に正確には移行できないかもしれません。
データのインポートは、データセットが大きい場合には時間がかかるかもしれませんが、明らかに利点がいくつかあります。
- 繰り返し実行できる - 稼働中のファイルを中断することなく、最新のバックアップに対してインポートを何度でも実行できます。これにより、プロセスにどれぐらい時間がかかり、ダウンタイムがどの程度の長さになるかを、前もって正確に知ることもできます。
- テストできる - インポートを実行し、実際の結果を簡単にテストできます。これも、稼働中のデータに影響を与えることはありません。
- 柔軟である - 変更が必要なファイルだけを含めるようにインポートを変更できるので、インポートにかかる時間が最小限で済みます。
- 変更できる - 完全にファイルを変更すれば、データの構造やストレージを簡単に変えられます。これは手動では難しく、時間のかかることです。
- 自動化できる - 開始から終了までのプロセス全体を自動で実行するように設定できるので、ユーザが作業をする必要がなく、ヒューマンエラーも起きません。
インポートの大きな問題は、データセットが大きいと時間がかかることです。しかしリフレッシュFMは柔軟で、別のマシンで同時に複数のインポートを実行することもできます。 ソリューションにファイルがたくさんあってインポートを何度もしなくてはならないような大規模のインポートでも、同時に実行できます。
ソリューションを変更するときに、選択肢が最も多い方法はインポートです。分離モデルにも、プロジェクトのその他の部分に課せられている制約にも、縛られることはありません。そのため、開発モデルによる制限を考えるのではなく、ソリューションのメリットを長期的に考えて最適な決定を自由に下すことができます。ただし、ソリューションに分離モデルを採用していてUIのアップデートだけが必要である場合でも、リフレッシュFMは、機会は少ないかもしれませんが、データファイルの変更が必要なときに役に立ちます。