2. 設定

このプロセスで、ソリューションのファイルを参照する2つのコントロールファイルを設定し、インポートを実行できるようにします。設定はすべて自動で実行されます。ボタンをクリックするたびに、新しい空のコントロールファイルが生成され、設定のプロセスが始まります。

アラート

設定のプロセスでは「User Interface」のスクリプトを使用します。これは、MacではAppleScript、WindowsではWinAutomation経由で実行されます。自分では何もする必要はありません。これはリフレッシュFMに組み込まれています。ただし動作させるために、アプリケーションのアクセスを許可する必要があるかもしれません。

Macでは、アクセシビリティのフレームワーク経由で実行されます。初めてプロセスを実行するときに、アクセスを有効にするためのダイアログが開くことがあります。OS X v.10.8以前では、これはユーザごとに設定する項目で、システム環境設定の「アクセシビリティ」(または「ユニバーサルアクセス」)の中の「補助装置にアクセスできるようにする」です。

OS X v.10.9以降では、システム環境設定の「セキュリティとプライバシー」 で、「プライバシー」タブにある「アクセシビリティ」の設定です。アカウントのパスワードを入力した後で、「FileMaker Pro」のチェックボックスにチェックを付ける必要があります。

ほかのウインドウ

リフレッシュFMはインターフェイスを制御するため、リフレッシュFMと同時にほかのウインドウが開いていると設定のプロセスが動作しないことがあります。データビューア、レイアウトのインスペクタ、ツールバーに関連のあるプラグインなどは、設定を実行する前に必ず閉じてください。設定中にエラーが発生したら、まずこのことを確認してください。

複数のFileMaker

動作しているFileMakerが1つだけであることも確認してください。設定のプロセスでは、制御するアプリケーションのバージョンがチェックされるためです。

インポート順

インポート順には、3つのオプションがあります。
  • Matching IDs(IDの一致:デフォルト)
  • Matching Names(名前の一致)
  • Creation Order(作成順)
Matching IDs(IDの一致)
リフレッシュFMはテーブル内のすべてのフィールドに対して動作し、内部フィールドIDを使って古いテーブルと新しいテーブルを一致させます。フィールド、テーブル、レイアウト、スクリプトを作成すると、その都度、FileMakerは内部IDを割り当て、このIDを使ってこれらがどこで使われているかを管理しています。このようになっているため、「タイプ」という名前のフィールドを参照する計算式を作り、このフィールドの名前を「カテゴリ」と変更しても、正しく動作します。

データベースのコピーを作り、そのコピーを使って開発作業をするときに、フィールドを追加したり削除したり名前を変更したりすると、フィールドのリストは古いものと新しいものとで異なります。しかし古いバージョンに存在するフィールドはすべて、IDによって新しいバージョンのフィールドと一致させることができます。

したがって、開発バージョンでフィールドの名前を変えたり、フィールドの削除や追加をしたりしても、フィールドは適切に一致します。

フィールドリストを作成し直したり、フィールドを削除してから同じ名前でまた追加したりすると、適切に動作しません。これらの操作では内部IDが変更されるため、その後一致しなくなります。

このように、通常の開発ではIDの一致が最も良い選択肢であり、これがデフォルトになっています。

Matching Names(名前の一致)

この方法は、フィールドリストを完全に作り直した場合や、開発中にフィールドの名前をまったく変更しない場合に適しています。

Creation Order(作成順)

この方法は、フィールドリストをオリジナルの「作成順」から作り直し、その後いくつかのフィールドの名前を変えた場合に適しています。

インポート順を手動で調整する

インポートを作成した後で変更することもできます。「インポートスクリプトを作成」のプロセスが完了したら、「Newコントロールファイルを開く」のリンクをクリックし、「スクリプトの管理」を選択します。それから、「Import」のスクリプトを開きます。

Else If」スクリプトステップのすぐ下に、インポートのステップがあります。それぞれのインポートのステップに、上記のオプションが設定されています。インポート順を手動で調整する必要がある場合は、「指定」ボタンをクリックします。

すると「フィールドデータのインポート順」ダイアログが開きます。「配置順」の設定を確認します。

フィールドに適したインポート順を選択するか、必要に応じて順番を手動で調整します。

設定のプロセス

ボタンをクリックすると、ファイルにアクセスするためのアカウントとパスワードを求められます。完全アクセスのアカウントでも、ファイルのデータの読み取りと書き込みができるアカウントでもかまいません。

この後、設定のプロセスが自動で実行されます。実行中は、マウスやキーボードに触れないでください。完了するとメッセージが表示されます。たくさんのステップがあり、たくさんのダイアログが開いたり閉じたりしますが、表示されたものに対してはリフレッシュFMがすべて処理するので、完了のメッセージが表示されるまで待っていてください。

完了

完了すると、ソリューションのファイルから検出されたテーブルと、シリアル値のフィールド名のリストが表示されます。このリストを確認し、インポートする必要のないテーブルは「含まれる」のチェックを外します。インポートする必要のないテーブルには、コントロールテーブルとして使用されているもの、空の1レコードのグローバルテーブル、郵便番号のルックアップ用テーブルのようにソリューションとともに使われるデータが入っているものなどがあるでしょう。

コントロールファイル

2つのコントロールファイルが一番下に表示され、必要に応じてここから手動で開いたり、エクスポートしたり、アップデートしたりすることができます。

ファイルを変更したらいつでも「テーブル一覧を最新表示」ボタンでテーブルのアップデートを実行することもできます。ただしこのプロセスは上述の「設定」のプロセスに含まれています。