3.2 ベースエレメンツとHTML DDRの比較
FileMaker Pro Advancedには、ソリューションを詳しく知るのに役立つリストを出力するHTML DDRの機能があります。このレポートは完璧なものではなく、ソリューションの厳密な分析、特に複数のファイルで構成されるソリューションの分析にはおそらく使えないということを知っておく必要があります。項目についての詳細は大半が含まれていますが、複数のファイルにまたがるリンクは含まれません。他のファイルのスクリプトをコールするスクリプトは双方向にはリンクせず、外部へのリンクのみとなります。そのため、スクリプトを調べることはできますが、他のスクリプトからコールされていることは把握できません。
スクリプトに限らず、こうした制限が随所にあります。複数のファイルで構成されるソリューションでHTML DDRを用いる場合には、注意してください。
ベースエレメンツ
HTMLのレポートとベースエレメンツで使用するFileMakerのファイルには、明らかに大きな違いがいくつかあります。まず、HTML DDRのような複数のファイルに関する制限がありません。ファイルの数にかかわらず、ソリューション中のすべての要素の間のリンクを見ることができます。
ベースエレメンツの大きなメリットは、検索機能とリンク機能です。特定のテキストですべての計算式を検索し、検索結果からそのテキストを使用しているすべてのオブジェクト、さらにそこからレイアウトのリストにリンクできます。ベースエレメンツ全体で、このようなリンクを利用できます。リスト、詳細、テーブルと、必要なだけウインドウを開いておくこともできます。ベースエレメンツはたいへん柔軟に使え、ソリューションの情報を最大限に知ることができます。
特長
ベースエレメンツには、HTML DDRでは分析されないために把握できない機能が多数追加されています。その上、レポートのオプションも豊富です。その例を挙げます。
- プラグイン
- 変数
- エラー
- 参照されていない要素
- 警告
- 比較レポート
- 統合レポート
- エラー、参照されていない、警告のレポート
- FileMaker Goの互換性のレポート
ほかにもさまざまなものがあります。ベースエレメンツは、バージョンを重ねるごとに機能の追加や拡張があります。最適なソリューションの開発に役立つ理由は、いつでもたくさんあります。