システムチャット

概要

システムチャットはソリューション中のスクリプト(またはFileMaker Server上のスケジュール化されたスクリプト)によって作成されます。ユーザのうちの誰かが作成するのではありません。システムチャットを作成するには、「SendMessageFromSystem...」 APIスクリプトをコールし、チャットに加えたいユーザ、メッセージ、チャットにリンクする必要のあるエンティティの情報を渡します。詳しくは、スクリプトの先頭にあるコメントを参照してください。

活用事例(提案)

システムチャットを使ってできることを、いくつか紹介します。シンプルなものもあれば高度なものもあります。

承認を求める

特定のレコードに対して、レコードを次の段階に進める前に3人の承認が必要だとします。承認が必要な段階になったら、スクリプトがシステムチャットのAPIをコールして、レコードの情報と承認する3人のユーザ IDを送信します。サーバサイドスクリプトはその後このレコードをテストして、関連するシステムチャットのメッセージに3人のそれぞれからの「承認済み」のメッセージが含まれるかどうかを確認できます。含まれていれば、レコードを次の段階に進めます。

ヘルプデスク

ユーザが「ヘルプデスクを呼ぶ」をクリックすると、スクリプトがシステムチャットのルーチンをコールし、ログインしているユーザのチャットIDと、その時間の当番になっているヘルプデスクユーザとの間のチャットを提示します。午前中にはユーザXが、午後にはユーザYがチャットに追加されます。

サーバの処理の完了

重要なサーバサイドスクリプトが完了したことを、システムチャットに記録できます。

倉庫

倉庫の担当者が、1ダースの部品のオーダーを出庫するように依頼されたとします。担当者は自分のiPadのFileMaker Goでこのオーダーを見つけ、上司と(このオーダーとリンクされたエンティティチャットを使って)チャットをして、代わりに6個パックを2つでいいかどうかを確認します。上司はチャットを受けたらオーダーをクリックして確認し、「いいよ」と返事を送ります。

営業事務担当者と外回りの営業チーム

営業事務の担当者が、営業担当者3人への伝言を受けます。この3人のうちの誰かから返答が必要ですが、3人とも外出中です。スクリプトからこの3人に対するシステムチャットを開始します。このチャットには、誰かから返事をもらいたいというメッセージを入れたレコードへのデータ検知機能のリンクを含めます。3人のうちの1人が「私が担当します」とチャットのメッセージを返せば、あとの2人はチャットを見たときにこのメッセージを見つけ、案件が解決済みであることがわかります。